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7 15, 2018

山のレジャーや災害時に備えたい!日本発の“命を守るアプリ”とは?

ページを読む時間の目安: 3-5 分

山のレジャーや災害時は救急の到着が遅れ、体調不良が命に関わる事態に発展することも。連絡や応急処置、AED検索など緊急時に役立つ無料の救急・救命補助アプリをご紹介します。

山に登る人、全員に備えてほしいアプリ

山の天気は変わりやすく、突然の雨に濡れて低体温症になったり、炎天下の稜線歩きで体調を崩すなど様々なリスクがひそんでいます。さらに街中と大きく異なるのは、山では対応も大幅に遅れがちという現実。救助隊に助けを求めても、多くの場合、山道にはばまれて到着や現場の特定に時間を要します。山などの僻地で心肺停止が発生した際に「間に合わない」ケースが圧倒的に多いのが実状です。

もし、あなたや身のまわりの人が急な症状で倒れたら、救急隊の到着までに一体何ができますか?

「パニックで何もできないかも」「AEDがあっても使える自信がない」―そう考えるのは当然です。でも、近くにいる誰かに助けを呼べたら? そばに指示を出してくれる人がいたら? 何らかの支援があれば、助けることができるかもしれません。そんなとき、心強いサポーターとなってくれるのが、無料でダウンロードできる救命・救急補助アプリ「MySOS」(マイ・エスオーエス)です。
救命救急補助アプリMySOS
救命救急補助アプリMySOS(株式会社アルム提供)

“陸の孤島”となる山での救助も可能になった!

「MySOS」には、そばにいる人が倒れた時や、倒れた人を見つけた時に必要となる、一時救命処置ガイドや、応急手当ガイドなどの情報が網羅されています。また「MySOS」をインストールしている本人が倒れた場合は、事前に登録している緊急連絡先への連絡や、本人の病歴・服薬情報など情報を共有することができます。誰かが倒れたらは、まずは119番通報が必要です。その後「MySOS」を使って以下のように救助を進めることができます(状況により順番は異なります)。

 

【STEP1】救命処置ができる人や家族にSOSを送信

SOSアイコンを押して、救援依頼の受信を可能として登録しているMySOSユーザーに、救援依頼を発信します(半径300~500m以内)。同時に、家族や友人など事前に登録した緊急連絡先にも位置情報を含む救援依頼を送信します。救援依頼の受信者とはビデオ通話も可能なので、離れた場所から症状を見たり、指示を受けることもできます。

 

山での利用用途としては、救援依頼の受信範囲内にいる登山客や山岳ガイドなどのMySOSユーザーに向けて救援依頼が発信されます。同時に、家族や友人などの緊急連絡先にも送信されるので、救助隊や管理事務所などへの応援要請を頼むこともできます。

 

【STEP2】あなたの居場所やAEDの場所を「可視化」

救援依頼は現在地を示した地図を送信することができます。救援依頼を受信すると救援依頼場所とともに、周辺の病院やAEDの設置場所も示されます。AEDは距離が近い順にリストアップされるので、もし、近くの山小屋や避難小屋などの施設にAEDがあれば取りにいけるかもしれません。

 

【STEP3】今すべき手当て・処置が一目でわかる

骨折、けいれん、意識不明、呼吸停止など症状に応じた応急手当がナビゲートされます。AEDを使う際に必要な一次救命処置も教えてくれます。医療の知識や経験がなくとも、アプリの示す手順にしたがっていけば、正しく手当てができます。

 

一次救命処置ガイドのすぐれた点は「はい・いいえ」で画面をタップしていけば、イラストや音声で次の行動をわかりやすく教えてくれること。まるで、となりに救命のエキスパートが寄り添ってくれているかのように、救護活動を進めることができるのです。

 

最近ではAED講習会の参加者に「MySOS」のダウンロードを呼びかける消防署も増えています。マラソン大会などのスポーツイベントでは、運営スタッフが急病者の救助のために「MySOS」を活用する事例も増加。さらには現在10カ国語に翻訳され、世界中で活用の輪が広がっているのです。

救援依頼や救命処置ガイドが利用できる
MySOSでは救援依頼や救命処置ガイドが利用できます(株式会社アルム提供)

救命への思いから誕生したアプリ。災害時の備えにも

心肺停止後は5分以内にAEDなどで救命処置を行うことが蘇生や社会復帰のタイムリミットとされています。しかし、救急車の平均到着時間は8.6分。山間部であれば、さらに時間がかかります。山においては、心肺停止などから人の命を救うのは、周囲の人たちの行動にかかっているのです。実際は「助けたい!」と思っても、戸惑ったり、慌てたりしている間に刻々と時間が過ぎてしまうケースも少なくなりません。そのジレンマを解消してくれたのが「MySOS」なのです。

 

救急救命の限界を変える可能性があるこのアプリ、一体どのようにして誕生したのでしょうか。

実は、救急の第一線で活躍する東京慈恵会医科大学附属病院の救命救急医、脳神経外科医と、日本のIT企業の共同開発で2015年に誕生しました。そのIT企業とは、医療ITシステムを広く手がける株式会社アルム。同社で「MySOS」の開発・普及にたずさわる鈴木恵子さんは、このアプリの可能性をこう語ります。

 

「自分たちのできる範囲で助け合う。そんなつながりをつくってくれるのが『MySOS』です。みんなが『MySOS』を活用するようになれば、それは命を守る大きなセイフティネットとなっていきます。もしもに備えてご自分の行動範囲のエリアのAED設置場所や救命処置の手順などを確認していただけたら、何かと安心だと思います」

 

さらに「MySOS」には、血液型や体重、持病、飲んでいるお薬、かかりつけ医などを記録できます。救命時の重要な情報源となるだけでなく、日頃の健康管理アプリとして活用することもできるのです。家族や親しい人に活用を呼びかけて「MySOS」のネットワークを広げていけば、急病時のみならず、地震や台風などの災害時の心強い味方になってくれるはずです。

 

  • 救命・救急補助アプリ「MySOS」のダウンロードはこちらから

Google Play https://play.google.com/store/apps/details?id=net.allm.mysos&hl=ja

App Store https://itunes.apple.com/jp/app/mysos/id971663851?mt=8

登山時だけでなく災害時にも活躍

富士山でのAED普及に向けたプロジェクト

年間20万人以上が入山する登山の人気スポットでもある富士山。2010年から2014年の間には364件の医療緊急事態が報告され、50名もの死亡者が出ています。しかし、富士山の過酷な環境下では、AEDを屋外に設置することが難しく、必要な時に到着までの時間を要します。

                                                                 

そんな現状を踏まえて、株式会社タケカワ、株式会社合力、そして株式会社フィリップス・ジャパンは共同で「富士山アウトドアセーフティープロジェクト」をスタート。AEDを登山ガイドが携行することで、富士山の登山道でいつ誰が倒れても、迅速な救援にあたれるように努めています。さらに合力社の登山ガイドはAED講習を受講して、万一に備えています。

 

このように「もしも」を考え、備える心構えができれば、命を救える確率はぐんと高まります。まずは「MySOS」から。命を守るセイフティネットの輪を広げていきましょう。(取材・文/麻生泰子)

* 記載されている製品名などの固有名詞は、Koninklijke Philips N.V.またはその他会社の商標または登録商標です。

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