2021 年の驚異的な LED イノベーション

 

世界中のハイテク愛好者の聖地である家電見本市の CES は、今年、パンデミックの影響によりオンラインで開催されました。しかし、イノベーションのスピードが落ちているわけではありません。それどころか、特に自動車業界では、新しいコンセプトによって、かつてないほど大きな変化が起きています。代表例の 1 つであるテスラは、昨年、世界で最も価値の高い自動車メーカーという地位を獲得しました。もう 1 つの好例である NIO は、中国の電気自動車スタートアップ企業であり、2014 年設立でありながら同じ自動車メーカーランキングで価値 3 位の評価を受けています。こうした新規参入企業は、しばしば失敗して、途方もなく高い市場評価を構造的な利益に変換できないことがありますが、それでも投資家は動じることなく信頼を表明し、先行投資を行います。すべては、革新的なテクノロジーがもたらす、世界を変えるイノベーションの恩恵を受けるためです。

 

ルミレッズは、照明の可能性を広げ、これまでは不可能だと考えられてきた用途や顧客体験を通じて価値を創造しています。自動車用照明の LED 化の歴史は、1992 年、フォード サンダーバードのテールライトに初めて LED が使用されたときから始まりました。また、2007 年にはアウディが初めて、R8 スポーツカーにフル LED ヘッドランプを搭載しています。業界初となるこの 2 つの事例で採用されたのは、伝統あるルミレッズの赤と白の LED テクノロジーでした。現在 LED は、先進テクノロジーとして、自動車用照明のさまざまな機能に使用されています。しかし、自動車用 LED 照明は、平凡でありふれた製品になりつつあるわけではありません。新たに登場したダイナミックシグナリングや、アダプティブ LED マトリックスヘッドライトのシステムにより、ドライバーや他の道路利用者の安全性を、これまで以上に強化しています。同時に、自動車メーカーは LED の汎用性、そして設計上の自由度から得られる利点を生かして、ボディのエクステリア全体に沿ったユニークでスタイリッシュな照明機能を考案し、より多彩な、カスタマイズされた照明を消費者に提供しています。

 

マイクロ LED の登場により、LED テクノロジーは新たな進化を遂げています。LED 業界は、数十年間にわたって蓄積されてきた材料、加工、パッケージデザインに関する専門知識を活用し、非常に小型で革新的な、新世代 LED デバイスを開発しました。代表的なチップの寸法はミリメートルからミクロンに縮小されており、こうしたマイクロ LED は高解像度でピクセル化された光源として使用できます。将来的には、完全にデジタル化された自動車用照明が実現することでしょう。このアドレサブルマイクロ LED には、車両内のさまざまなセンサーからデータが提供され、その結果生じる照明パターンは、埋め込まれた情報をドライバーや他の道路利用者に視覚的に伝達します。ソフトウェア制御の高解像度ヘッドライトビーム、デジタル信号のサラウンドプロジェクション、情報ディスプレイ照明など、数多くの新しい用途が検討されています。

 

ルミレッズは、自動車用マイクロ LED テクノロジーの推進に意欲的に取り組んでいます。2021 年のイノベーションにご期待ください！

 

著者：Dirk Vanderhaeghen

マーケット戦略 OEM 担当シニアディレクター

ルミレッズオートモーティブ