FFRおよび iFRは、ルーチンの冠動脈造影中に、プレッシャワイヤを用いて、狭窄部より遠位の冠動脈圧と近位の大動脈圧との比率を計算することにより取得できます。抵抗が一定のとき、この比率は、冠動脈狭窄部より遠位における冠動脈流の減少を示します。 指標についての定義およびwave-free periodの詳細については、以下をクリックしてご覧ください。
FFR =
遠位冠動脈圧(Pd) 近位冠動脈圧(Pa) (最大血管拡張期)
FFR モダリティは、定抵抗の状態を得るために、血管拡張剤を使用します。
内圧の変化 = 流量の変化 x 定抵抗
流体力学に関するポアズイユの法則から導き出された、圧流量の関係を示す基本式
iFR =
遠位冠動脈圧(Pd) 近位冠動脈圧(Pa) (wave-free period)
iFR モダリティは、自然な状態で抵抗が一定であるときに、心周期中の wave-free period の圧力を計測します。
iFRはFFRと異なり、血管拡張剤の投与を必要としません。心周期中のwave-free periodの内圧計測には、血管拡張は不要であるためです。 iFRはFFRと比べ、処置時間の短縮、患者の不快感の低減、費用の削減をもたらします。²,³,⁴
iFRは、血管拡張剤を使わず、わずか5心拍で計測が可能です。
DEFINE FLAIRと iFR Swedeheartは、どちらも iFR群内の iFRカットオフポイントに基づき設計されています。MACE発生率はFFRと同等であり、これらの結果は、iFRの0.89というカットポイントが、4,500人超の患者の転帰データにより裏付けられていることを意味しています。
iFR Scoutのプルバックテクノロジーは、血管全体のPhysiology評価が可能となります。そのため、びまん性病変でも、情報に基づいた意思決定ができます。
iFR Scoutプルバックテクノロジーの利点⁵
血管拡張剤が不要 |
血管全体の iFR値をシンプルに見やすく表示 |
FFRプルバックで観察される交絡効果を生じさせることなく、虚血に対する各病変の寄与をマッピング¹ |
関心領域を簡単にブックマーク |
FFRプルバックの限界
血管拡張剤のIV投与が必要 |
解釈が難しい場合がある |
連続した病変では圧力勾配に相互依存が存在する |
最初の病変の計測後、残りの病変の「更新された」重症度を評価するため、2回目のFFRプルバックが必要 |
血管拡張剤が不要 | 血管拡張剤のIV投与が必要 |
血管全体の iFR値をシンプルに見やすく表示 | 解釈が難しい場合がある |
FFRプルバックで観察される交絡効果を生じさせることなく、虚血に対する各病変の寄与をマッピング¹ | 連続した病変では圧力勾配に相互依存が存在する |
関心領域を簡単にブックマーク | 最初の病変の計測後、残りの病変の「更新された」重症度を評価するため、2回目のFFRプルバックが必要 |
フィリップスのプレッシャーワイヤーでは、ESCクラスIA指定などの主要ガイドラインの元、FFRと iFRの両方の計測が可能です。⁶ FFR 虚血尺度 FFRが0.75~0.80より低い場合は、一般的に心筋虚血に関連していると考えられます。⁷
(≤ 0.80 治療、> 0.80 延期)
リソース
1. Tonino PA, De Bruyne B, Pijls NH, et al. Fractional flow reserve versus angiography for guiding percutaneous coronary intervention. N Engl J Med. 2009;360:213–24. 2. Davies JE, et al., Use of the Instantaneous Wave-free Ratio or Fractional Flow Reserve in PCI. N Engl J Med. 2017 May 11;376(19):1824-1834. 3. Gotberg M, et al., iFR-SWEDEHEART Investigators.. Instantaneous Wave-free Ratio versus Fractional Flow Reserve to Guide PCI. N Engl J Med. 2017 May 11;376(19):1813-18233. 4. Patel M. “Cost effectiveness of instantaneous wave-Free Ratio (iFR) compared with fractional flow reserve (FFR) to guide coronary revascularization decision-making.” Late-breaking clinical trial presentation at ACC March 10, 2018. 5. Nijjer S, et al. Pre-Angioplasty Instantaneous Wave-Free Ratio (iFR) Pullback Provides Virtual Intervention and Predicts Hemodynamic Outcomes for Serial Lesions and Diffuse Coronary Artery Disease. JACC: Cardiovasc Interv 2014; 12:1386-1396. 6. Neumann, F-J et al. 2018 ESC/EACTS Guidelines on myocardial revascularization. European Heart Journal (2018). 7. Pijls NH, De Bruyne B, Peels K, et al. Measurement of fractional flow reserve to assess the functional severity of coronary-artery stenosis. N Engl J Med 1996 Jun 27. 334(26): 1703-8.
You are about to visit a Philips global content page
Continue