AEDはけいれんしている心臓に電気を流す(電流)ことによって、もとの状態に戻そうとする機械です。
けいれんを元に戻すには、適正な電流値が必要です。
この電流値を出すためのエネルギーの大小が、正確な除細動と心臓へのダメージに大きく関連します。
エネルギーが大きいと、心筋にダメージが残る可能性がありますが、一方、エネルギーが小さすぎると今度は正確にけいれんを止めることが出来なくなるため、 エネルギー量を調整することはAEDに求められる重要な要素のひとつと言えます。
フィリップスではこのエネルギー量を150ジュールとした二相性波形「SMART Biphasic」をハートスタートAEDに採用しています。
<クイックショック>
AHA※では心肺蘇生法についてのガイドラインが、5年ごとに改訂されます。
ガイドライン2005では、『出来るだけ早期から、十分な強さと十分な回数の胸骨圧迫(※2 心臓マッサージ 筆者注)が絶え間なく行われることが重要』と説かれています。
このため、たとえ除細動を行うためであっても、胸骨圧迫の中断(※3 除細動を行うためには感電を防ぐため、傷病者に触れていてはいけない)時間は出来るだけ短いことが望まれます。
胸骨圧迫中断後、AEDのショックが必要かどうかを判断し、必要な場合はそのための充電を開始しますが、これらのことを行うために多少の時間がかかります。
フィリップス ハートスタートAEDでは、AHAの推奨する10秒以内にこれらの作業を行うことが可能なため、10秒以内にショックを行うことが可能です。
これにより胸骨圧迫の中断時間を、出来るだけ短く保つことが可能です。
※AHA(American Heart Association : アメリカ心臓協会)
「心血管疾患、脳血管疾患による死亡と後遺症を軽減すること」を使命とする権威ある団体。心疾患を研究する世界各国のドクターが参加する総学会を年1回主催し、 心血管疾患、脳血管疾患に関する多くの研究発表が行われる。 5年ごとに改訂されるAHAガイドラインには突然心停止に関する項目も含まれ、様々な研究結果をもとに、もっとも救命効果の高い方法がガイドラインとして出される。 |
<ショックキャンセル機能>
AEDが解析を始め、「ショックが必要」と判断した場合、AEDはショックのための充電を始めます。 ところが、この充電が始まってから心臓が正常な状態に戻ることが、稀にあります。
ハートスタートは、充電を始めてからも常に心臓の状態を解析し続けているため、このような場合にも「心臓が正常に戻った」ことをすぐさま察知し、 ショックが打てないようにショックをキャンセルする機能がついています(ショックがキャンセルされると、'ショックをキャンセルしました'と音声ガイダンスで知らせてくれます)。
このため、医療の知識のない方が、このような万が一のケースに遭遇した場合でも、正常な心臓に誤って電気を流すことがないような仕組みになっています。
※機械が'ショックは不要'と判断した場合は、ショックボタンを押しても電気は流れません。
<自動セルフテストにより、常に使用可能な状態をキープ>
・毎日のセルフテストにより電子部品、サブシステム、バッテリをチェック
・パッド・カートリッジが正しく装着されているか、正常に動作しているかをセルフテストによりチェック
※1 Advances for Medicine Vol. 4. 2005
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