フィリップスは、明確な治療方針や効果予測を可能にする医療従事者および患者中心のソリューションを提供し、診断能のさらなる向上を目指しています。フィリップスは MR の分野において、迅速かつ完全自動化され、パーソナライズされた検査をすべての患者に実施可能にすることを使命とし、社会全体に対して責任ある活動を使命としています。
AI を使用した Smart connected imaging、最適化されたワークフロー、そして統合された臨床ソリューションにより MR 部門の生産性を向上させ、患者とスタッフの満足度を高めながら、質の高い診断結果を提供します。
MR 7700 は、最先端の分子イメージングに特化した研究用システムです。プロトンのみならず、多核種イメージングへ対応可能なパフォーマンスは従来の形態学的な情報だけでなく、生体内のさまざまな代謝情報、機能情報を引き出す可能性を有しています。
販売名:フィリップス Elition 3.0T
医療機器認証番号:230ACBZX00009000
設置管理医療機器/特定保守管理医療機器
管理医療機器
ヘリウムフリーの MR 運用における次の革命です。卓越した品質の画像に対する需要の高まりに対応できるよう生産性を向上させます。この革新的な 1.5TMR システムは、AI テクノロジーの採用により非常に複雑な臨床タスクや運用タスクを簡素化して自動化しているため、最も重要な患者対応に集中することができます。
SmartSpeed は、妥協のないスピードと画質を実現した次世代の高速イメージング技術です。最先端のスピードエンジンである Compressed SENSE を採用し、受賞歴のある AI 再構成技術を MR 信号源で提供して、データ損失を防止します。
2024 年 9 月 20 ~ 22 日、幕張メッセにて JSMRM2024 第52回日本磁気共鳴医学会大会(大会長:小畠隆行先生 量子科学技術研究開発機構)が開催され、フィリップスはランチョンセミナー 7 および 16 を共催いたしました。
ランチョンセミナー 7 では京都府立医科大学 放射線医学教室の山田恵先生の座長のもと、「AI と共に切り拓く MRI の臨床応用」と題してお二人の先生にご講演いただき、ランチョンセミナー 16 では浜松医科大学 放射線診断学講座の五島聡先生の座長のもと、「MRI の革新と未来展望:心血管と女性骨盤領域の画像診断を考える」と題してお二人の先生にご講演いただきました。
座長:山田 恵 先生(京都府立医科大学 放射線医学教室)
山田 惠 先生
藤間 憲幸 先生
片平 和博 先生
AI 技術の進化がもたらす頭部/頭頸部画像診断の新展開
演者:藤間 憲幸 先生(北海道大学病院 放射線診断科)
頭部/頭頸部領域における、SmartSpeed AI の様々な臨床応用をご紹介いただきました。藤間先生が最近出版された 3 つの論文を引用されながら、SmartSpeed AI を脳 MRA、頭頸部 3D T1 強調画像、頭頸部 DWI(W.I.P)に対して適用した様々な画像を提示されました。SmartSpeed AI は、従来の Compressed SENSE 再構成や院内の他の 3T 装置と比較しても優れており、撮像の高速化と高画質化の双方で大変有用であると強調されました。
次に、SmartSpeed AI に対して、AI による超解像やリンギングアーチファクト除去も加えた技術(W.I.P)についてもご紹介されました。このような Dual type AI 再構成は、画質の高精細化によって、より詳細な画像評価が可能にすると述べられました。また、Single-shot 撮像に対して超解像を組み合わせることで、コントラストが良好な全脳高精細 T2WI 撮像を、たった 7 秒の撮像で達成できると紹介されました。このように、超解像技術を撮像時間短縮に応用するアプローチは、今後脳のルーチン検査を 1 分台まで短縮する可能性を持ち、会場でも大変話題になりました。
従来の "ムリ" を覆す体幹部 SmartSpeed AI の臨床的有用性
演者:片平 和博 先生(熊本中央病院 放射線診断科)
体幹部を中心にの SmartSpeed AI の新たな臨床応用についてご発表いただきました。10 年以上の Philips MRI の使用経験をもとに、デジタルからアナログ、SENSEI→CS→AI の高画質化・時間短縮の歴史を振り返って紹介いただきました。現在、臨床では SmartSpeed AI を超高速化モード、超高分解能モード、その両方など、様々な応用パターンで使用いただいております。乳腺の Ultra-fast dynamic や超高分解能な造影後 Dixon、EOB のダイナミックでのアーチファクト対策など、新たな応用方法を試みを紹介いただきました。
特に腹部 DWI の 2.5mm Isotropic DWI に AI (W.I.P)を併用したデータを提示いただき、薄いスライスでも高い SNR を担保して撮像することで ADC の精度が向上することを示していただきました。
また最新の直腸がん診断に関しては最新の治療方法と絡めて、高分解能で高画質に T2VISTA と DWI を撮像することの重要性を示していただきました。直腸結腸癌の精査において EMVI(静脈浸潤)の有無を含めた深達度診断は治療方針決定や予後推定において極めて重要となります。正確な深達度診断のために Volume データとしての高分解能 T2WI+DWI が必須であり、使用装置の最大限の質を担保したプロトコル作りが望まれ、そのような直腸がん領域において SmartSpeed AIは 最大の武器になるとご講演いただきました。
座長:五島 聡 先生(浜松医科大学 放射線診断学講座)
五島 聡 先生
常田 慧徳 先生
齋田 司 先生
心血管画像診断を変える、MRI 技術の革新と展望
演者:常田 慧徳 先生(北海道大学病院 放射線診断科)
心血管領域における最新トピックとして、ワイドバンド LGE と AV-TRANCE についてご講演いただきました。
近年、植込み型心臓電気デバイス(CIEDs)を植え込まれた患者様の心臓 MRI 検査が増えています。ワイドバンド LGE は、IR パルスの幅を広げ、かつパルス中心も調整することで、LGE 検査時に CIEDs から発生するアーチファクトを抑制する技術です。北海道大学様での使用経験に加え、ワイドバンド技術の原理や、ワイドバンド LGE の有用性に関する論文を紹介されました。1.5T と 3T 装置で撮像された LGE のほか、T1 mapping の例も提示され、有用性の高さを強調されました。
次に、日本発の非造影 MRA シーケンスである AV-TRANCE をご紹介されました。従来の非造影シーケンスでは、部分的な血管の信号低下がみられることがあり、狭窄を否定できないことがあります。AV-TRANCE は、心電図同期や呼吸同期が不要ながら、アーチファクトや脈管の信号ムラが極めて少ないため、安心して狭窄・閉塞を診断できると述べられました。また、術後遠隔期の大血管評価や先天性心疾患において、複雑な解剖学的形態を非侵襲的・簡便に把握できると、AV-TRANCE の有用性を強調されました。
²³Na MRI が照らす、女性骨盤領域における画像診断の未来
演者:齋田 司 先生(筑波大学 医学医療系 放射線診断・IVR学)
フィリップスの最新 3T 装置 MR 7700 で撮像ができるようになった ²³Na MRI について、女性骨盤領域での使用経験をご講演をされました。ナトリウムイオン(Na+)は細胞機能に重要な役割を果たしますが、腫瘍細胞においては細胞内外の Na+ 勾配の制御が機能不全になっていると考えられています。つまり、腫瘍におけるナトリウム蓄積の評価は、その病態の生理学的影響を理解するために重要です。²³Na MRI を用いることで、癌の診断や予後のバイオマーカーとして役立ち、腫瘍の生物学や治療反応に関する情報を提供すると期待されています。
ご講演の中で、子宮では平滑筋種や子宮頸癌等、また卵巣では内膜症性嚢胞等の嚢胞性病変や高異型度漿液性癌等の充実性腫瘍まで、多岐にわたる症例をご提示されました。各症例において、MR 7700 で得られた質の高いプロトン画像と ²³Na MRI 画像、そして病理標本画像を並べて提示しながら、病態について多角的な考察をされました。全体として、²³Na MRI 信号は腫瘍の組織学的タイプによって癌の間で異なることがあるほか、浮腫や液体貯留を伴う良性腫瘍でも強い ²³Na 信号を示すことがあると述べられました。 ²³Na MRI がこれまでのプロトン MRI に付加的な情報を与えることが期待され、引き続きデータを蓄積されると締めくくられました。
1. EUハイレベル専門家グループによるAIの定義に基づく。 3. Philips SmartSpeedは臨床プロトコルの97%に対応(当社MRI導入施設から選出されたサンプル施設の平均測定)。
2. SmartSpeedに採用されたAdaptive C-SENS-Netテクノロジーは、2019年にFacebook AI ResearchとNew York Langone Healthが主催したFastMRIチャレンジの勝者です。
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