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〈私〉自身の声に耳を傾け、心満たされる時間を増やすことが健康に生きる力を高めます。生活の場そのものを「健康になる力」を引き出す場所にすることが、これからの医療がめざすウェルビーイングです。

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〈私〉を大切にすることから、ウェルビーイングは始まる

 

2022年は、日本の〈ウェルビーイング普及元年〉といわれています。前年6月、政府の打ち出した“骨太の方針”で「国民がwell-beingを実感できる社会の実現」に掲げられたのです。ウェルビーイング(Well-being)とは「人が身体的・精神的、さらには社会的に満たされた、よい状態であること」。昨今話題のSDGsにおいても「すべての人に健康と福祉を(Good health and well-being)」という達成目標が掲げられており、ウェルビーイングはいまや人類共通の目標になっているのです。

 

モノからコトへ――人々の追求する価値観が変わってきたことも、その現れの一つかもしれません。20世紀はテクノロジーが大きく進化する一方で、格差拡大や環境破壊、資源枯渇などさまざまな問題を生み出してきました。「経済的成長を追い求めることだけが豊かさの実現ではない」と社会全体が自覚し、「人と人、人と自然が調和した世界をつくろう」と強い意思を持ち始めたのです。

 

ただ、個人の立場からすると、何をどうすればウェルビーイングにつながるのか戸惑ってしまうかもしれません。むずかしく考える必要はありません。まずは〈私〉自身の声に素直に耳を傾ければいいのです。〈私〉が楽しい、心地いいと思うことを優先して生きること。そうすると心に余裕が生まれて、家族や友人、地域の人など〈私たち〉に広げてみようという気持ちにもなれるかもしれません。世界を変える一歩は、自分が変わることから。まずは、私自身が「よい状態」になることから始めてみましょう。

悩みは睡眠中に解決できる

よく寝る人は幸福である?! 睡眠がもたらす多様な効用

 

イギリスで8000人を対象に行われた幸福指数調査によると、最も幸福をもたらすと示されたのが「睡眠」でした。幸福度で高いスコアを出した人の60%は、十分な休息と睡眠をとっている人たちでした*1。人生の約3分の1を占める睡眠は、心や体の健康をつくるうえで最も大切な生活習慣の一つです。しかも、睡眠は単なる疲労回復の時間ではなく、人生の可能性を高めるボーナスタイムでもあるのです。夢の力で世紀の発見をした数々の偉人たちのエピソード、睡眠向上で問題解決力や収入がアップしたという調査報告を紹介します。

 

ブログ記事

悩みは睡眠中に解決できる?人生の問題解決力を高める「睡眠」を最大化しよう

 

「最近ミスが増えた」「イライラしがち」「風邪を引きやすい」などの不調は、もしかしたら“睡眠負債”が原因かもしれません。脳科学者の枝川義邦教授は、睡眠不足が続くと、心身の不調となって“返済”を迫られる「睡眠負債」と定義しました。十分な睡眠時間がとれないという人のためには、「時間×質」で睡眠効果を最大化するソリューションを提案しています。

 

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日本人の4割近くが抱える「睡眠負債」。睡眠不足を解決するソリューションとは?

 

睡眠の与える心身への影響に着目して、フィリップスでは、世界睡眠調査(Global Sleep Survey)を毎年実施し、世界中の人々の睡眠の実態に迫ってきました。世界13カ国で実施にした2020年の調査では、睡眠に満足している人はわずか半数でした。なかでも日本は3割と最低スコアで最下位でした。*2

 

「睡眠前の習慣」では、4人に3人がベッドにスマートフォンを持ち込んでいる実態が明らかになりました。液晶画面のブルーライトは脳を覚醒させ、睡眠の質を低下させるといわれます。一方で、6時間未満の睡眠でも深い睡眠がとれて満足感を与えてくれる、頼もしいスリープテック機器も登場しています。テクノロジーに振り回されず、「デジタルデバイスをいかに上手に使いこなすか」がこれからの私たちの課題かもしれません。

 

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日本人の睡眠満足度は世界最低?!睡眠の質を高めるために今できることは?

日本人の睡眠満足度は低い

楽しい時間を増やすことで、誰もが健康になれる

 

そもそも「健康」とは、いったいどういう状態でしょうか。WHO(世界保健機構)では「健康とは、肉体的、精神的及び社会的に完全に良好な状態であり、単に疾病や病弱の存在しないことではない」と定義しています。つまり、健康という概念には、明確なエビデンス(科学的裏付け)が存在しないのです。

 

「健康は自分自身でつくれるし、自分で決めていい」と話すのは、軽井沢病院副院長を務める稲葉俊郎先生です。稲葉先生は、患者さんと一緒になって「毎日が楽しい。生きていてよかった」と感じる時間を増やしていくのが、医者の本来の役割だと説きます。

 

ある日、稲葉先生の診察室を訪ねてきたのは、原因不明の不調を抱え、夜眠れない認知症の女性。稲葉先生が与えた処方箋は「習字」。以来、女性は笑顔が増えて、夜もぐっすり眠れるようになったといいます。

 

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私たちは健康になれる力を持っている。自分だけの「健康学」を打ち立てよう

 

稲葉先生は、臨床経験やご自身が親しんだ「能」の世界から、芸術には“医療的効用”が息づいていることを発見します。人が心地よいと感じる芸術や文化、自然には“治るプロセス”を駆動させる力がある――「すぐれた芸術は医療である」と語る稲葉先生は、芸術のもつ2つの大きな医療的効果を語ります。

 

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日本の伝統芸能に見出した医学の原点。芸術を「自己治療」に生かす新しい医療のかたち

医療のめざすウェルビーイング

生活の場そのものを「治る力」を引き出す場にする

 

これからの時代、医療の場は病院にかぎりません。地域を巡るヘルスケアモビリティで健康診断や相談を受けたり、自宅にいながらオンライン診療で医師の診察を受けたり、自分の好きな場所で、好きなことをあきらめることなく、より健康になることができる時代です。生活の場そのものが、まさに「治る力」を引き出す最適の環境であるべきなのです。その実現こそ、これからの医療のめざすウェルビーイングです。

 

フィリップスでは「2030年までに25億人の人々の生活を改善する」というパーパスを掲げています。そのために、生活のあらゆるシーンにヘルスケアが根づいて、生活の中で人々をより健康にしていくHealth Continuumというヘルスケアプロセスの実現を進めています。

 

自分の住む家から、地域、公園、文化・運動施設に至るまで――人が身体的・精神的・社会的によい状態になれる“ウェルビーイング”の場に変えていくこと。一人ひとりの〈私〉がウェルビーイングを感じるひとときが増えていくことで、〈私たち〉の世界は少しずつよい方向へ変わっていくはずです。(文/麻生泰子)

 

*1  Oxford Economics and the National Centre for Social Research, The Sainsbury’s Living Well Index, 2018

*2  Philips, Global Sleep Survey, 2021

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フィリップスが考える、健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアの「一連のヘルスケアプロセス(Health Continuum)」において、皆様の日常生活に参考になる身近な情報をお届けします。一人ひとりの健康の意識を高め、より豊かなヘルスケアプロセスの実現を目指します。

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