Tele-ICU
Tele-ICUとは

Tele-ICUとは

集中治療の提供を一変させる方法

    PhilipsのeICUプログラムの詳細はこちら

    Tele-ICUとは Tele-ICUでは集中治療専門医が常駐する遠隔地の「支援センター」がベッドサイドスタッフと患者ケアについてコミュニケーションを取ることで、患者、医療従事者への「安心安全」を提供します。1つの支援センターが複数の場所に存在するICUとの間で、ネットワーク経由で医療情報をリアルタイムに共有することで、遠隔から診療を支援します。フィリップスのeICUのようなTele-ICUはベッドサイドチームの補助的なもので、ますます不足する臨床的リソースへのサポートを提供します。

    Tele-ICUの活用:Tele-ICUプログラムでは、医療施設の場所を問わず、遠隔支援センターに高度人材を集約し、テクノロジーを介してこのリソースをベッドサイドまで拡張します。オンラインビデオシステムと複数のインタフェースから得られる患者情報のリアルタイムデータを使用することで、遠隔地の支援センターの医師が遠く離れた医療施設の患者の治療を昼夜を問わず直ちに支援できます。こうした接続性により、患者ケアに関わる集中治療専門医が速やかに介入し、ベストプラクティスに合わせたケアを提供できます。

    価値の算出: Tele-ICUのユーザーは、Tele-ICUが局所的なICUの効率的管理に重要なだけではなく、医療機関全体にわたって良い影響をもたらすことを実感しています。集約された遠隔患者モニタリングセンターがあることで、治療を統合して標準化でき、ベッドを最大限に活用しながら患者搬送を減らし、現場のスタッフをサポートできます。これにより、医療機関全体での収益、患者フロー、患者受け入れ態勢を増強しつつ、コストを削減できます。


    Tele-ICUは、リアルタイムな情報共有により、臨床成績を強化・改善する手段として現在まで使用されています。このプログラムによって、医療機関全体にわたって集中治療の在り方が変わってきました。

    —Kathy Johnson、RN、MHA

    System Director、TeleHealth Operations、Presence Health

    正しい技術を、適切なタイミングで

    2つの課題:

    ① 集中治療の需要増大

    集中治療室(ICU)は一連のヘルスケアの中でも重要な要素です。高齢化が進み慢性疾患が増加するに従い、集中治療の必要性も高まってきます。しかし、このことがICUの受け入れ能力に影響を及ぼします。

     

    • ICUの需要の高まりに応じる「単純な」方法はICUのベッド数を増やすことです。ただしこの方法には持続性がありません。完全装備のICUベッドを追加するためには高いコストがかかるだけでなく、ICU患者数が増加すれば同時に集中治療医や看護師が不足するためです。

    • また研究によれば、ICUの受け入れ件数が増加するにつれ集中治療の必要性も増加することが示されています。

    集中治療専門医の需要予測、Tele-ICU

    ② 集中治療の供給不足

    集中治療専門医の数には限りがあり、こうした医師を確保し続けるコストにも限界があるため、集中治療専門医を24時間常駐させることが困難な病院が多くあります。米国においては、2020年までに供給される集中治療専門医の人数は需要に対してわずか22%と予測されるため、この問題はますます重要になってきています。1  実際、米国保険会社の設ける人員配置基準を定めるThe Leapfrog Groupによる調査では、集中治療専門医の推奨人数を満たす病院は、調査対象となった病院のうちわずか47%であることがわかっています2

     

    米国での事例:

    ICUコストおよび予測値、集中治療専門医のバーンアウト、Tele-ICU
    集中治療専門医
    ICUの費用
    燃え尽き症候群

    ソリューション

    Tele-ICUを活用することで病院は新たなベッドを追加することなく、既存の集中治療資源を有効活用できます。

     

    Tele-ICUのコンセプトはリソースを最大限にして増加するICUの需要に備えたいというニーズから生まれたものです。
    多くの研究でTele-ICUの臨床的、経済的効果のメリットが示されています。Tele-ICUプログラムが患者データを絶えず取り込むことで医療機関はエビデンスに基づいた、よりよい治療を提供できます。

    Tele-ICUの費用対効果

    CHEST誌に掲載された2017年の研究では、Tele-ICUモデルの有効性について最も幅広く調査されており、7ヵ所の成人用ICUで51,000人以上の患者データを用いて検証しています14。 今までにもTele-ICUが死亡率と在床日数の改善に寄与していることが示されてきましたが、この研究では財務的な成果が初めて深く掘り下げられています。

    次のような結果が示されています。

     

    •  Tele-ICUによってマネジメントされたICUでは、症例数が既存のモデルに対して21%改善した。 
    •  Tele-ICUの集約型モデルでは、症例数の増加、在床時間の短縮、直接費用に関連する症例収益の増加により、貢献利益が376%(790万ドルに対して3,770万ドル)改善した。 
    •  Tele-ICUがベッドコントロールセンターと同じ場所にある場合、症例数が既存のモデルに対して38%改善した。 
    •  ベッドコントロール機能を付与され、かつ医療品質の標準化を行ったTele-ICUセンターでは、貢献利益が665%(790万ドルに対し6,060万ドル)改善した。 
    •  この治療提供モデルでは、遠隔集中治療支援プログラムの初期資本コストを3ヵ月未満で回収した。

     

    14 Lilly CM, et al. ICU Telemedicine Program Financial Outcomes. CHEST. 2017; 151(2):286-297 

    遠隔ICUプログラムの利点は、症例数を増加させ、質の高いクリティカルケアへのアクセスを増やすと同時に、利益を改善することです。この利点は、遠隔ICUプログラムのより広範な採用を検討する際に、強力な財政的議論となることを示唆しています。

    —Craig M. Lilly、MD

    現在のICU

    ICU、Tele-ICU、今後のTele-ICUのコスト

    今後のTele-ICU

    今後のTele-ICUのコスト
    eICU、年間570万人の患者がICUに入院

    年間570万人の患者がICUに入院9

    eICU、死亡率20%減

    死亡率20%減 11

    eICU、2020年までに集中治療専門医が35%不足と予想

    米国において2020年までに集中治療専門医が35%不足すると予想1

    eICU、在床期間30%短縮

    在床期間30%短縮 11

    eICU、ICUベッド数15%増、1ベッドあたりの平均コスト200万ドルとして

    ICUベッド数15%増(1ベッドあたりの平均コストは200万ドル)10, 3

    eICU、移送が必要な患者が37%減

    移送が必要な患者が37%減 12

    Tele-ICUのタイプ
    分散型と集約型

     分散型Tele-ICUモデル:医師や看護師が、複数の場所からICU患者にアクセスします。遠隔ICUのための施設は構築されません。このモデルでは支援を受ける側が必要とする場合にその都度支援を提供します。
     分散型Tele-ICUモデル:1名または複数名の医師および/または看護師が、複数の医療施設からICU患者にアクセスできます。リモートICU物理施設は定められていません。このモデルでは、必要に応じて対応領域が提供されます。 

    分散型Tele-ICUモデル

    集約型モデル:1ヵ所の集約型遠隔ICU施設に医師や看護師が集まり、遠隔地の複数ICUにアクセスします。

    集中型連携Tele-ICUモデル

    フィリップスのeICUが採用する集約型モデルでは、分散型モデルにみられる1件単位でのアプローチを改善します。
    医療機関全体から集中治療専門医による治療にアクセスしやすくなるだけでなく、治療のレベルを引き上げることも可能です。集約型Tele-ICUでは次のことができます。

     

    • データの連続取り込みおよび解析
    • 時間経過に伴うデータのトレンドを追跡することで結論を導き、数多くの患者の状態モニタリングに大きく貢献できるようにする。

    さらに詳しく:FAQ

    フィリップスとTele-ICU

     

    フィリップスは遠隔医療における業界第一人者です。Emory HealthcareおよびUMass Memorial Medical Centerでは、当社のeICUプログラムが採用されており、A/V技術、予測分析、データの可視化、および高度なレポート作成機能を統合して予防的な治療を提供しています。フィリップスにはこの分野における15年以上にわたる実績があり、経験豊富な専門家が包括的なガイダンスを提供して、よい結果を確実に得るためのお手伝いをします。

    参考文献

     

    * JAMA試験

    Angus DC, et al. Current and Projected Workforce Requirements for Care of the Critically Ill and Patients with Pulmonary Disease. JAMA. 2000 Dec 6; 284(21): 2762-70.

    2 2015 ICU Physician Staffing Survey conducted by Leapfrog Group.

    3 The Business Case for CUSP. A­­­gency for Healthcare Research and Quality. Rockville, MD. January 2012. Accessed 2017.

    4 The New England Healthcare Institute (NEHI), Massachusetts Technology Collaborative, Health Technology Center. Critical Care, Critical Choices: The Case for Tele-ICUs in Intensive Care. Cambridge, MA: NEHI; 2010.

    5 Pronovost, PJ, et al., Physician Staffing Patterns and Clinical Outcomes in Critically Ill Patients, JAMA, 2002 Nov 6, Vol 288, No 17.

    6 Gooch, RA, Kahn, JM. ICU Bed Supply, Utilization, and Health Care Spending: An Example of Demand Elasticity. JAMA. 2014;311(6):567-568.

    7 Angus DC, Barnato AE, Linde-Zwirble WT, et al. Use of Intensive Care at the End of Life in the United States: An Epidemiologic Study. Critical Care Medicine. 2004;32(3):638–643.

    8 Medscape Critical Care Lifestyle Report 2016: Bias and Burnout. January 2016. Accessed 2017.

    9 Sadaka, F., et al. Telemedicine Intervention Improves ICU Outcomes. Critical Care Research and Practice. 2013.

    10 Wallace, DJ, et al. Critical Care Bed Growth in the United States: A Comparison of Regional and National Trends. American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine. 2015 Feb. 191(4): 410-416.

    11 Lilly, C.M., et al. Hospital Mortality, Length of Stay, and Preventable Complications Among Critically Ill Patients Before and After tele-ICU Reengineering of Critical Care Processes. JAMA. 2011; 305: 2175–2183.

    12 Zawada, et al. Impact of an Intensive Care Unit Telemedicine Program on a Rural Health Care System. Postgraduate Medicine, 2009; 121(3): 162.

    13 The Economist, International edition, A prescription for the future – How hospitals could be rebuilt, better than before, April 8th, 2017. Accessed 2017.

    14 Lilly CM, et al. ICU Telemedicine Program Financial Outcomes. CHEST. 2017; 151(2):286-297

    15 Abt Associates. Evaluation of Hospital-Setting HCIA Awards. Prepared for CMS; Baltimore, MD: 2016.

    16 Sadaka F, Palagiri A, Trottier S, et al. Telemedicine Intervention Improves ICU Outcomes. Critical Care Research and Practice. 2013; 2013:456389.

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