それでは、舌の「形・舌苔・色」で、健康状態を判定するポイントをご紹介しましょう。
【舌の形】
舌のふちがデコボコにしている
健康な人の舌は、ふちがなだらかなカーブを描いています。デコボコしているのは、舌がむくんで歯に当たり、歯型が残っているため。冷たいものや水分のとりすぎなどが原因で胃腸の働きが低下し、むくみが生じていると考えられます。それにより、頭痛やだるさ、下痢などを起こしやすくなります。
舌にヒビ割れのような亀裂がある
舌の中心を走る線を正中線といいます。正中線以外に、舌に線や亀裂が入っているのは、地面のヒビ割れと同じ水分不足。脱水症状、あるいは疲労や虚弱体質が原因です。体を休めてこまめに水分をとりましょう。
【舌苔】
舌苔が白く厚ぼったい
舌苔の正体は「垢」。垢といえども、舌苔は粘膜を保護する役割があり、必要不可欠な存在です。健康な人の舌は、うっすらと白い苔がついて舌の色が透けて見えます。この白い舌苔が厚ぼったくなっているときは、胃腸が弱っている証拠。あるいは、風邪など感染症の初期に現れることも。
舌苔が黄色っぽい
黄色い舌苔は、体の抵抗力が落ちて、胃腸のバランスが崩れた状態。風邪で高熱が出ていたり、食べすぎで胃炎を起こしているときに現れます。口臭も強くなっているはずです。
舌苔が黒ずんでいる
体力が極端に低下しています。なんらかの重い病気が進行しているとき、あるいは服用している薬の影響であることも。一度、病院での診察を受けることをおすすめします。
舌苔がほとんどない
抵抗力が落ちて、全身が衰弱している危険信号。貧血を起こしていることも。
【舌の色】
舌が赤みを帯びている
健康な人の舌はピンク色。赤みが強いのは、体に熱がこもって水分が足りない状態です。アルコール、カロリーの高い食事、刺激物の食べすぎなどが原因です。
舌が白っぽい
舌が白く、血の気がない状態は、全身の血液のめぐりが悪いときに現れます。体の冷え、貧血、疲労などが原因です。体を温めて、栄養をしっかりとりましょう。
舌が紫色を帯びている
血液ドロドロのシグナル。血液が老廃物で汚れていたり、コレステロールがたまっています。肩こりや腰痛、生理痛など慢性のコリや痛みの原因になります。
舌裏の血管が膨らんでいる
舌の裏側には静脈が走っています。この静脈が黒く膨んでいると、心臓や婦人科系の病気など血行障害による病気になりやすいサインです。