株式会社フィリップス・ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:堤 浩幸、以下 フィリップス)は「2030年までに30億の人々の生活を向上させる」をビジョンに掲げ、健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアにいたるヘルスケア・プロセスのすべてにイニシアティブを持ち「もっと健やかな未来へ」をコンセプトとして、すべての人の健康に貢献していきたいと努めております。 日本循環器学会(JCS)は3月29日(金)、循環器病の診断と治療に関するガイドラインである慢性冠動脈疾患診断ガイドライン(2018年改訂版)および安定冠動脈疾患の血行再建ガイドライン(2018年改訂版)においてiFRを採用したことを発表しました。新しいガイドラインは、冠動脈病変の血行動態への関連を評価するためにiFRを測定することをFFRと並んで最高レベル(クラスI1、エビデンスレベル A2)で推奨しています。2017年、これまでに発表された最大規模の多施設無作為化試験であるDEFINE-FLAIRスタディとiFR Swedeheartスタディにおいて、iFRガイドの冠血行再建がFFRガイドの冠血行再建に対して非劣性であることを証明しました。それをうけて、すでに欧州心臓病学会(ESC)は2018年8月、心筋血行再建ガイドラインを発表し、iFRをクラスⅠ1、エビデンスレベルA2に推奨しています。iFRは、冠動脈内圧を測定する指標であり、血管拡張剤を使用せずに冠動脈狭窄の生理学的評価を行い、患者様一人ひとりに合った治療法をサポートすることができます。
狭心症、心筋梗塞などが代表される虚血性心疾患は、冠動脈が動脈硬化などの原因で血管が狭くなったり、閉塞したりして心筋に血液がいかなくなることにより起こる疾患で、日本国内では死因2位である心疾患の中で17.6%を虚血性心疾患が占めます3。グローバル全体で見ると、2015年に心血管疾患で亡くなった1,770万人のうち、740万人が冠動脈疾患で死亡しています4。フィリップスは、FFRの代替法として、2013年に欧州で、2014年に米国でiFRを測定するソフトウェアの提供を開始しました。それ以来、iFRは冠動脈病変の虚血の評価方法として広く使用されています。この診断技術は、機能的評価を行うだけでなく、患者様の不快感を90%軽減し、患者様1人当たりの年間コストを約10%低減し、手技時間を10%短縮します2。
運用コストを抑えつつ、質の高いケアを提供することに対する医療関係者の意識が高まっています。フィリップスは、このニーズを認識し、医療関係者が心血管疾患患者様の診断とケアを改善できるよう、総合的な製品およびソリューションのポートフォリオを開発しています。フィリップスは、引き続き革新的なケアを通じて、治療と生命予後を改善し、データ収集を簡略化し、コストを削減し、患者ケアを向上させるような心血管ケアエコシステムを構築してまいります。 フィリップスとiFRの詳細については、こちらからご覧ください。 1. クラスⅠ:手技・治療が有効・有用であるというエビデンスがあるか、あるいは見解が広く一致している 2. エビデンスレベルA:複数の無作為介入臨床試験、またはメタ解析で実証されたもの 3. 心血管疾患(CVD)。(日付不明)。http://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/cardiovascular-diseases-(cvds)から取得。 4. Davies JE, Sen S, Dehbi H-M, et al. Use of the instantaneous wave-free ratio or fractional flow reserve in PCI. N Engl J Med 2017; 376:1824-1834. 5. Götberg M, Christiansen EH, Gudmundsdottir IJ, et.al. Instantaneous Wave-free Ratio versus Fractional Flow Reserve to Guide PCI. N Engl J Med 2017; 376:1813-1823.
1891年オランダで創業し、ビジネスモデル変革と長い歴史の中で培った技術と知見を生かしながら、健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアという「一連のヘルスケアプロセス」においてイノベーションを実現してきたヘルスケア・カンパニーです。フィリップス・ジャパン(旧フィリップス エレクトロニクス ジャパン)は、超高齢者社会を迎える日本の健康と医療の問題に貢献したいと、2019年4月1日よりフィリップス・レスピロニクス合同会社と統合し、ヘルステックカンパニーとして、ヘルスケア分野の変革に取り組んでいます。今後、「病院」というプロフェッショナルな分野におけるフィリップスの先進医療機器と、パーソナルヘルスと呼ばれるオーラルヘルスケア(電動歯ブラシ)、AED、在宅呼吸器などがクラウド上で繋がり、デジタルプラットフォーム上でビッグデータが解析されることで、総合的な医療、リアルタイム分析、付加価値サービスが可能になります。これにより、人々の健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアという「一連のヘルスケアプロセス」において、革新的な医療ソリューションを提供し、医療従事者の皆様、患者様だけでなく、すべての人々の健康な生活への貢献を目指しています。(https://www.philips.co.jp)
ロイヤル フィリップス(NYSE:PHG, AEX:PHI)は、人々の健康の向上にテクノロジーで貢献するヘルステック分野のリーディングカンパニーです。健康な生活、予防、診断、治療、ホームケアという一連のヘルスケアプロセスを通じて、先進的なテクノロジーと、医療従事者および消費者のインサイトを基に、人々の健康を改善し良好な結果をもたらすための包括的なソリューションを提供しています。主な事業領域は、画像診断、画像誘導治療、生体情報モニター、ヘルスインフォマティックスのみならず、パーソナルヘルスや在宅医療まで、さまざまな領域に渡ります。フィリップス ヘルステック事業の2018年の売上高は181億ユーロ、オランダを拠点に全世界に77,000人の従業員を擁し、世界100ヵ国以上でビジネスを展開しています。フィリップスに関するニュースはこちらからご覧ください。(https://www.philips.com/newscenter)