スポーツシーンの第一線で活躍するアスリートは、日常生活からあらゆることに気を配り、自身のパフォーマンス向上のための努力を惜しみません。口の中の健康を保つこともその一つ。ソフトボール選手で日本代表の上野由岐子選手に、スポーツにおけるプレーと歯の深い関係や、スポーツ選手のオーラルケア意識についてお話をうかがいました。
―口腔内のコンディションはスポーツのパフォーマンスにも影響するといわれます。上野選手がそれを実感するようなシーンはありますか。 普段プレーしている中でも、投げる瞬間に歯を食いしばったり、逆に体を安定させたいときには口を開けたりと、実は体のバランスを取る際に歯やあごの動きはけっこう大事なポイントになっています。 虫歯がある、歯が痛い、あるいは噛み合わせがずれているなど、口の中の状態に不安があると、それは体のバランスがぶれることに繋がります。スポーツのパフォーマンスを保つうえで、「口の中」もほかの体の部位と同じように大事な体の一部として、良い状態に保つよう意識していますね。 私、親知らずがあるのですが、抜こうかなと考えたのがオリンピック前のことで、ドクターからは「今抜くと歯のバランスが変わるから、オリンピックが終わってから抜いたほうがいいですよ」とアドバイスされました。世界を舞台にたたかうトップアスリートの中で、歯の状態への意識がゼロという人はいないと思います。そこまで気にかけることができる人間だからこそ、トップに立てるのかなと思いますね。
—10代から長く選手生活を続ける中、オーラルケアの意識や習慣に変化はありましたか。 20年ほど前のことになりますが、当時所属していたチームには、会社の中に歯科診療所が併設されていて、そこで定期的に歯科検診を受けるのが習慣になっていたんです。私も先輩から勧められて通うようになり、診療所では検診や治療の際に、オーラルケアの大切さや歯の磨き方を教えてもらいました。きっかけは自分で強く意識したわけではなかったですが、教わっているうちにだんだん自分の習慣になっていったという感じですね。 —後輩選手の指導にもあたっている上野選手ですが、世代によって変化を感じることはありますか。 はい、それは感じます。今は練習のとき、グラウンドに歯ブラシを持ってくる選手も少なくないんですよ。グラウンドで昼食を摂った後に必ず歯を磨くんです。かつては朝と夜しか歯磨きをするタイミングがなかったですから、今そういう光景を見ると、意識の変化を感じますね。 —衛生面に加えて、見た目の面でも「歯をきれいに保ちたい」という意識が浸透してきていますね。 「歯がきれいだね」って言われると、やっぱり嬉しいですよね。昔は「練習中、グラウンドで歯を見せる(=笑う)なんてもってのほか!」なんて時代もありましたが(笑)、今は楽しさも含めて練習をしっかりやるという時代です。歯を見せて素敵な笑顔を見せてくれる選手には、声援も送りたくなるものなんじゃないかなと思います。
—上野選手は以前から電動歯ブラシを愛用されているとのことですが、使い始めたのにはどんなきっかけがあったのでしょうか。 先ほどお話した歯科診療所の歯科衛生士さんに勧められてからになるので、もう20年以上は使っています。「電動歯ブラシのほうがきれいに磨けるし、しかも楽だから」とお勧めされたんです。使い始めたら歯科衛生士さんが言うとおりで、もう手放せません。遠征先で使っていると、ほかのチームの選手にも話しかけられたりします。「電動歯ブラシどうですか?」「すごくいいですよ」と、今は私も勧めていますよ(笑)。 —電動歯ブラシが気に入っているのはどんな点でしょうか。 スイッチを入れて磨き始めると、磨く時間の目安を30秒ごとに音で教えてくれたり、力を入れすぎると振動で伝えてくれるんです。歯ブラシで手動で磨くときよりも、自然に適切な磨き方が身につくところがいいですね。
—スポーツをされている方や読者の方々にもメッセージをお願いします。 そうですね、チームの中でも選手によく話しているのは、同じ練習でも気持ちの持ち方一つで変わるんだよ、ということです。たとえば10分間走る、というきつめの練習があったとして、あまり気を入れずにやるのと、練習の意味を考えて楽しんでやるのでは、後者のほうがやっぱり自分の身につくと思うんです。オーラルケアも同じじゃないかなと思います。 スポーツをやっていると、歯の大切さを実感することが多々あります。歯が1本ないだけでも込められる力が変わり、歯が痛ければ競技に集中できない。生活するうえでの歯の大切さはアスリートも読者の皆さんも変わらないですよね。楽しく食事をして、その上で口の中もしっかりケアして、皆さんが取り組みたいことのパフォーマンスを、一緒に上げていきましょう。
「オーラルケアと共にベストパフォーマンスを!」
プロフィール 上野由岐子 選手 ビックカメラ女子ソフトボール高崎 BEE QUEEN所属 右投右打 1982年7月22日生まれ 福岡県福岡市出身 身長174cm 小学校3年生からソフトボールを始め、ピッチャーとして活動。九州女子高等学校(現・福岡大学附属若葉高等学校)2年の時に、1999年世界ジュニア選手権でエースとして優勝に貢献。2001年に高校を卒業後、日立高崎ソフトボール部(現・ビックカメラ女子ソフトボール高崎)に入部。2008年8月北京オリンピックでは2日間3試合413球を投げ抜き、金メダルに貢献。その後も日本リーグでMVP、最優秀防御率賞、最多勝利投手賞など数々の個人タイトルを獲得。2021年には東京オリンピック金メダルにも貢献。13年ぶりのオリンピック連覇を成し遂げた。
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