ニュースセンター | 日本
dental care by dental type

6 15, 2023

「虫歯になりやすい人」「虫歯になりにくい人」必見!歯科衛生士が教えるタイプ別ケアと口腔リスク

 

口腔環境や生活習慣で変わる虫歯・歯周病リスク。それぞれのリスクとケアを歯科衛生士の二見梨江さん(紀尾井町プラザクリニック)、水野真利さん(表参道MJMデンタルオフィス)にうかがいました。

dental care by dental type icon

「虫歯になりやすい人」に共通する原因とは?

 

――歯を毎日磨いていても、虫歯になってしまうという人はいるのでしょうか? 


二見 歯磨きは虫歯の最大の予防策ですが、「虫歯になりやすい人」と「虫歯になりにくい人」がいるのは事実ですね。


二見 歯質や歯並びも関係していますが、それ以上に重要なのは虫歯菌の数です。お口の中にはいろいろな菌が住んでいますが、虫歯菌の占める割合が多い人は「虫歯になりやすい人」に当てはまります。お口の中にいる菌の種類やバランスは、歯科医院でおこなう「唾液検査」でチェックすることができます。


水野 最近言われるのが、子どものときに大人が口をつけた食べ物から虫歯菌に感染するパターンですね。


二見 虫歯菌は生まれたての赤ちゃんには存在しませんからね。赤ちゃんへの虫歯菌感染の原因は大部分が両親の唾液によるものです。大人になってからは、パートナー間の感染も考えられます。


――虫歯菌は、つねに感染するリスクがあるんですね。歯ブラシや歯磨きコップの管理にも気をつける必要がありそうです。


水野 そうですね、ご家庭でも気をつけてほしいと思います。さらに「虫歯のなりやすさ」は、生活習慣も大きく関係しています。甘いものをよく食べる人、だらだら食いをする人、歯磨きが不十分・回数が少ない人は、糖や食べカスがお口にとどまる時間が長くなります。糖は虫歯菌の大好物なので、とどまる時間が長くなるほど歯を溶かす虫歯菌が増殖していくのです。牛乳やスポーツドリンクも糖を含みます。飲食後すぐに歯磨きができなくても、うがいをしたり、水を飲んだりして、お口の中を洗い流すようにしましょう。


二見 口腔内がよく潤っていることも大切です。唾液は、菌や食べカスを洗い流してくれる自浄作用があります。口呼吸などでお口の中が乾くと、虫歯菌や歯周病菌が繁殖しやすくなります。お口の中のネバネバ感、歯垢や舌苔の増加、口臭などはドライマウス(口腔乾燥症)の兆候。お口を閉じて鼻呼吸を心がけることはもちろん、水分をこまめにとる、よく噛んで唾液を出すなどお口を潤すことを意識してほしいですね。

歯科衛生士の水野真利さん

「虫歯になりやすい人」に知ってほしい歯磨きのポイント

 

――「虫歯になりやすい人」の歯磨きのポイントを教えてください。


水野 食後の歯磨きやうがいで、糖がお口にとどまる時間をできるだけ短くすることです。とくに寝る前の歯磨きは、時間をかけて丁寧におこなってほしいと思います。睡眠中は唾液の量が減り、菌が増殖しやすくなりますから、寝る前に食べカスや歯垢をしっかり落としておくことが虫歯を防ぐポイントになります。


二見 歯の表面を強化するフッ素入りの歯磨き剤もおすすめしています。一方、マウスウォッシュは清涼成分でお口の中がスッキリしてしまい、歯をきちんと磨かなくなる傾向があります。ブラッシングの代用になるものではありませんから、どうしても歯を磨けないときやブラッシングの後などに使うといいと思います。


水野 とにかく歯ブラシでの丁寧なブラッシングが基本ですね。ご自分に合った歯ブラシやフロスを使って、食べカスや歯垢をしっかりお掃除してあげることが一番の虫歯予防につながります。


それでも、自分では気づかない磨き残しがあることがあります。歯科の定期検診に行くと、歯垢の「染め出し」で磨き残しをチェックすることができます。虫歯のリスクが高い歯や、部分的に歯が白っぽくなる初期虫歯は自分では気づかないことが多いので、ぜひ定期検診で早期発見につなげてほしいと思います。


二見 正しいデンタルケアを継続することで、口腔内の環境を改善し、虫歯菌を減らしていくことも可能です。歯科疾患は、歯磨き習慣や心がけ次第で、予防できることが多いです。一生自分の歯で食べることを目指して、今日から丁寧なケアを心がけてほしいですね。

丁寧なブラッシングが虫歯予防の基本

「虫歯になりにくい人」は歯周病リスクに要注意

 

――日頃、歯をあまり磨いていないのに虫歯がないという人もいますね。どういう人が「虫歯になりにくい人」なのでしょうか?


水野 お口の中に虫歯菌が少ない、唾液の自浄作用が高い人は「虫歯になりにくい人」ですね。もちろん歯質の強さなどもあります。


二見 虫歯菌が少ない人は、逆に歯周病菌が多い場合もあります。定期検診に通っていれば、早期発見で予防や改善につなげられるのですが、虫歯になりにくい人は歯科医院に通った経験がない人も少なくありません。歯周病は自覚症状が少ないので、気づいたときにはかなり進行していることもあるのです。


水野 虫歯になりにくい人でも、歯周病になるリスクは十分にある、とぜひ知っていただきたいですね。


二見 日本人が歯を失う最大の原因は「歯周病」です。歯周病の怖さは、歯を支える歯根膜や歯槽骨まで溶かして、最終的には歯が抜けてしまうこと。糖尿病や高血圧などの全身疾患につながるリスクも指摘されています。歯周病の予防や改善には、毎日の歯磨き対策がとても大切なのです。


――正しい歯磨き習慣は「虫歯になりやすい人」も「虫歯になりにくい人」も同じぐらい重要なのですね。


水野 はい。それぞれにリスクがありますから。すべての人に毎日の歯磨き習慣は不可欠ですね。

水野真利さんと二見梨江さん

歯磨きの爽快感が、お口と全身の健康維持につながる

 

水野 歯の健康維持には、ご自身でおこなう歯磨きケアが最も重要です。おうちでのケアは時間も回数も圧倒的に多いですから。さらに歯科でのプロケアを組み合わせれば、ご自分の歯を長く維持できると思います。


二見 歯科に通うのは「面倒」「気が重い」という方もおられますが、ご自分では気づきにくいケアの過不足や改善点を知るチャンスです。私たち歯科衛生士も、患者さんの生活パターンや性格などを考慮したうえでアドバイスすることを心がけていますから、安心していらしてほしいですよね。


水野 以前、歯科に行くのは数十年ぶりで乳歯を抜いたとき以来という方が歯科検診にいらしたのですが、かなり頑固な歯石がたまっておられました。クリーニングで歯垢を落として歯を磨いたところ、「歯の間がスースーして、歯の形が舌でわかる!」と喜ばれていました。


二見 そうなんですよね! しっかり汚れを落とした歯は、舌で触ると歯の形がよくわかり、つるつるした気持ちいい感触が感じられます。丁寧なブラッシングのご褒美は、毎日の爽快感! この爽快感こそ、将来的な虫歯や歯周病の予防につながりますから、時間や手間をしっかりかけてセルフケアを充実させていただきたいと思います。(取材・文/麻生泰子)

ソーシャル メディアでシェア

トピック

連絡先

Philips logo

お口の健康 オーラルケア

お口全体の健康を考えてきたフィリップスから、皆さまに日頃のオーラルケアの参考になる情報をお届けします。自信あふれる毎日が送れるよう、一人ひとりのお口の健康意識を高めることを目指しています。

関連ニュース

お口全体の健康を考えるフィリップスソニッケアー  

 

ソニッケアーは、フィリップスの100年以上にわたるヘルスケアの専門知識を活かしながら、お客様のお口が健康で、自信あふれる毎日が送れるよう努めています。

You are about to visit a Philips global content page

Continue

当社サイトを最適な状態で表示するには、最新バージョンの Microsoft Edge、Google Chrome、または Firefox をご利用ください。