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2024年4月から販売再開される待望の家庭用AED「ハートスタートHS1 Home」。心疾患を抱える方がいるご家庭に置くと、どんなメリットがあるのでしょうか。社内モニターとして数日間ご自宅に設置した社員のリアルな声を聞きました。

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心停止の約7割は住宅。もし自宅にAEDがあったら…

 

フィリップスで医療機器のオーダーマネジメントに携わる石原万記子さんは、以前から〈自宅に置ける家庭用AED〉の登場を心待ちにしていた一人です。現在、石原さんは70代のご両親と同居しており、お二人とも心疾患を抱えています。

 

「79歳の父は15年前に心臓にペースメーカーを入れる手術を受けており、76歳の母は10年ほど前に狭心症と診断されています。二人とも日常生活に支障なく過ごしていますが、母はときどき調子が悪くなるため薬は手放せず、心配はつねに頭の片隅にありました。

 

さいわい、住んでいるマンションの1階エントランスにAEDが設置されたのですが、自宅は高層階の一番奥にあります。エレベーターの待ち時間なども考えると、走って往復で4〜5分かかると思います(一般財団法人日本救急医療財団が心停止から5分以内の電気ショックを推奨しています*3)。私が在宅している日はいいのですが、平日の昼間は両親だけなのでちょっと気がかりではありました」

 

たしかに、緊急事態でご高齢の方が走ってAEDを取りに行くのは少し心配ですね。ましてや心疾患がある方や、足が不自由な方などであれば、時間もかかり、危険も伴うかもしれません。

 

「ある日、社内でAEDの話題が持ち上がり、AED担当者とじっくり話すことができたのですが、『AEDの実施は3分から5分以内が望ましい』と聞いて驚きました。1分経過するごとに救命率が10%ずつ低下し、5分後では助かる確率は50%にまで落ち込んでしまいます*¹。マンションのAEDでなんとか大丈夫かな、と思っていたのは少し甘かったかもしれないと感じました」

 

商業施設や公共施設、交通機関など人が多く集まる場所でAEDを見かける機会は増えてきましたが、「心停止の約7割は住宅で起きている」*²のが現実です。石原さんがお住まいのマンションにはAEDが設置されているとのことでしたが、AEDを設置していない集合住宅もまだ多く、さらに一戸建てが集まる住宅街では家の近くにAEDがないケースも現実として少なくありません。

 

AEDのある安心・安全を家庭にも届けるために、フィリップス・ジャパンでは2024年3月から家庭用AED「ハートスタートHS1 Home」の販売を再開します。

 

「AEDが一般家庭でも購入できるようになると知って、ようやく念願が叶った気がしてうれしかったです。販売に先立ち、サービス向上や販売に役立てるために社内モニターが募集されたので真っ先に手を挙げました」

 

さっそく家庭用AEDを自宅に持ち帰り、両親に説明した石原さんですが、ご両親の反応は意外なものでした。

 

「両親に『これで安心だね!』と話したのですが、『本当に私たちに使えるの?』と少し不安げでしたね。気づいたのは、高齢の親世代はAEDの知識があまりない人も多いこと。今でこそ、運転免許講習や職場の消防訓練などで、AED救命講習を受ける機会が増えてきましたが、現役を退いた親世代はAEDを触る機会や、使い方の説明を受けたことがほとんどありません。

 

『一緒に暮らしている私だって倒れる可能性はあるんだから、いざというとき使えるようになってもらわないと困るよ』と話したのですが、考えてみれば、家族でAEDについて話すのはこれが初めてのこと。少しずつ両親にも慣れてもらわなきゃ、というのが私のひそかな目標になりました」

自宅リビングに置かれる家庭用AED

いつでも、どこでも。安心が携帯できる家庭用AED

 

石原さんのご自宅では、家族が集まるリビングのテレビの近くに家庭用AEDが置かれることになりました。

 

「いざというときにすぐに手に取れるように、家族全員の目が届きやすいリビングを置き場所に選びました。フィリップスのAEDは、右上のランプの点灯した状態が正常にスタンバイしている〈安心のサイン〉になります。朝出かける前にテレビでニュースを見ながら、『よし、点いているぞ』とランプを確認するのが毎日の習慣になりましたね。

 

自宅のリビングに置いてみて感じたのは、洗練された赤いボックスが可愛くて、意外と愛着が湧くこと。いかにも医療機器な無骨なデザインだと、お客さんが来るとき隠してそのままになったり、目立たないところに置きがちですよね。防災グッズもそうですが、隠れたところにしまい込んでしまうと、いざというとき取り出せなかったりするので、インテリアとして家になじむのは大切だと感じました」

 

家庭用AEDは、コンパクトで1.5kgと軽量のため、〈持ち運びしやすい〉のも特長です。

 

「この夏、両親を連れて軽井沢に温泉旅行に行ったのですが、家庭用AEDも旅のお供に連れて行きました。車に乗せて家族と一緒に移動して、ホテルの部屋にも運び込みました。父は『持っていくの?』と驚いていましたが、母が『せっかくあるのに持っていかないと意味がないじゃない』とたしなめていました(笑)。

 

両親も移動や慣れない環境でいつもより疲れているでしょうし、何か起こっても、初めての場所だと心配ですよね。旅先では居合わせた観光客の方が倒れても、私がAEDで助けられるかも…と、ふと心強くなりました。〈安心を携帯する〉ってこういうことなんだなあと実感しました」

AEDの練習も可能。〈物心両面の備え〉ができる

 

最近の変化として、ご両親も自宅に家庭用AEDがある安心感を実感されるようになったようで、「私たちも使えるようにAEDの使い方を教えてほしい」と頼まれるようになったといいます。

 

「AEDが身近にあることで、いざというときに家族を助けられる心強さは感じてくれたみたいです。一般的なAEDはトレーニングには使用できないものが多く、トレーニング用の機種を別途購入する必要がありますが、フィリップスの家庭用AEDはトレーニング用パッドを購入すれば、AEDを訓練機としても使えるので、本番さながらの状況をイメージして何度も練習ができます。

 

私も会社で講習会を2回受けていますが、時間が経つにつれて自信がなくなってくるんですよね。さすがに両親の年齢になると、消防署の救急救命講習会に参加するのも気が引けるようで、かといって説明を聞くだけではなかなか頭に入らないので、どうしたらいいだろう…と思っていました。

 

AED担当者に相談したら、購入者向けに家庭用AEDの使用法を説明する動画が用意されていることを教えてもらったので、家族で定期的に練習しておこうと思います。こうしてAEDの使い方に慣れておくと、いざというときパニックにならずに冷静に動けると思います。実機で何度も練習ができるのは、フィリップスの家庭用AEDならではのメリットだと思います」

 

「ハートスタートHS1 Home」の価格についてはどう思われますか?(フィリップスのWEBサイトで紹介されている販売店LINKからご確認いただけます。)

 

「友人とお茶をしたとき、『両親のために自宅にAEDを置くんだ』と話したら『それはいいね』と言ってくれたのですが、価格を伝えるとちょっと驚かれましたね(笑)。

 

正直、私も安い買い物とは思いませんが、家庭用AEDで1分でも2分でも救命を早めることができれば、救命率や社会復帰率は確実に上がります。10年以上前、お笑い芸人の方がマラソンで倒れられてAEDで救命されたというニュースを見ました。今もテレビなどで元気で活躍されている姿を見ると、まわりに助ける人やAEDの存在があったおかげだったかもと感じていました。

 

命が助かることはもちろんのこと、その後の生活も支障なく過ごせることは、多くの人が願うことだと思います。私もきっと大切な家族に、自分が何もしてあげることができなかったら後悔すると思います。家庭用AEDは家に長く置いて、安心を買うものだと思いますね」

 

さらに、実際に家庭用AEDを自宅に置いてみた結論として、石原さんはレンタルではなく、製品購入にしたいと強く感じたといいます。

 

「自宅に置くのは1、2年の期間ではなく、両親が健在であるかぎり、できるだけ長期間にわたって自宅に置くものと考えています。そう考えると、トータルでは製品購入が割安だなと思います。また、フィリップスは、病院向けの医療機器を多数製造しているので、AEDについての安心感も大きいです」

 

実際に自宅に家庭用AEDを置いてみて、どのような方におすすめだと思いますか?

 

「すべてのご家庭に、と言いたいところですが、うちのように、心疾患がある人がいるご家庭は、一度家族で話し合ってみてほしいですね。また、心疾患にかぎらず、ご高齢だったり、持病などで体が弱い方がいるご家庭では、やはり家庭用AEDがあると安心だと思いました。

 

私自身もそうですが、いざというときに自分がパニックにならずに冷静に対応できるかは、多くの人が感じる不安だと思います。その点、自宅で訓練ができて〈物心両面での備え〉ができる『ハートスタートHS1 Home』は安心の備えにつながるなと感じました」

 

フィリップスのAEDは〈誰でも使える医療機器〉として、米国FDAで医師の処方箋なしに購入が認められた初のAEDです。日本において一般の人によるAED使用が認められたのは2004年。以来、AEDは全国のさまざまな施設や建物などに設置されてきましたが、家庭への普及は十分に進んでいるとはいえません。フィリップスは、街中だけでなく、家庭にもAEDを普及させていくことで、いつでも・どこでも大切な人の命を守れる社会の実現を目指していきます。(取材・文 / 麻生泰子)

 

*1「平成30年版 消防白書」総務省消防庁

*2「令和4年版 救急・救助の現況」総務省消防庁

*3「平成30年12月25日 AEDの適正配置に関するガイドライン」一般財団法人日本救急医療財団

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