千葉西総合病院 Spectral CT 7500
12年連続国内トップ
大熊技師長「当院は千葉県の松戸市にありまして、地域の急性期医療を支える600床ほどの総合病院です。中でも、心血管系や弁膜症、大動脈疾患の症例が特に多く、全国から患者さんが来院されています。循環器内科では、心臓カテーテル治療件数が12年連続国内トップという実績があります。PCI治療は年間3,200件ほど、TAVIやアブレーション、大動脈解離などの検査や治療が多いという特徴があります。CT検査実施件数は1ヶ月でおよそ5,000件、心臓CT検査は400件ほどを実施しています。現在、PhilipsのCT7500とBrilliance iCT、その他64列のCTを所有しています。」
時期を見逃さないで多くの患者さんを救える
大熊技師長「今お話したように、当院は治療や手術がハイボリュームですので、おのずとCT検査数も多くなります。外来検査、術前、術後と複数回CT検査を行う患者さんもいますので、一回の造影剤投与量や被ばく線量はできるだけ低減する必要があると考えています。また、心疾患は待ってくれません。外来で診察した後すぐに心臓CTや大動脈CTを撮影して、その後当日カテーテル(PCI)を実施するケースも多いです。ですので、CTで使用する造影剤量は注意深く決定する必要があります。CT 7500であれば、Spectral画像を用いた造影剤量の低減が可能になると思いました。以前のように腎機能が悪いから検査を待つこともなく、時期を見逃さないで多くの患者さんを救えることができると考えました。」
今まで造影剤が使えなかった、使いづらかった方の検査ができるようになった
大熊技師長「はい、造影剤量の低減と被ばく低減ですね。CT7500は2層検出器を搭載していますので、従来のDual Energy撮影とは違い、1回の撮影でSpectral画像の取得ができますよね。造影剤量の低減と被ばく低減を両立します。また、心臓検査でSpectralを考えたとき、現実的には2層検出器を搭載したCTしかなかったですね。決め手というより、他に我々のニーズを満たす装置はなかった印象です。」
大熊技師長「はい、導入してすぐ始まりましたね。」
大熊技師長「臨床科の先生は造影剤量の低減にはもちろん賛成でしたが、画質がどうなるのかは気にされていました。造影剤量を低減して、低リスクで検査ができても、画質が悪くなってしまい診断に影響が出てしまうのではないかと。しかし、実際に造影剤量を低減した画像を見ていただいたら全く問題ないとなりましたね。ですので、特に運用で苦労したことはなかったです。」
大熊技師長「高齢の患者さんが当院は多いですが、やはり今まで造影剤が使えなかった、使いづらかった方の検査ができるようになったと大変喜ばれていますね。」
橋本技師「まず、ハードウェアの進化に驚きました。ガントリのデザインが一新して良くなりましたね。白を基調としたガントリで青い寝台も清潔感がありますね。また、ガントリの表面の素材が冷蔵庫のようにツルツルしていますので、造影剤などを簡単に拭き取れるのもいいですね。最近は感染対策でガントリを消毒する機会が多いので非常に助かっています。さらに、心電図のコード類を寝台に収納することもできるので、使わない時はスッキリして清潔感も保たれますね。」
見た目にも臨床的にもインパクトを感じています
橋本技師「数値以上に実際の見た目は迫力がありますね。拘縮の患者さんで他のCT室ではガントリにぶつかって検査ができなかったことがあったのですが、CT 7500に移動してもらって検査ができたということがありました。上肢の挙上が難しい方や下肢進展不良の患者さんに有用だと思います。見た目にも臨床的にもインパクトを感じています。」
橋本技師「新型の寝台はとても使いやすいですね。まず、寝台がとても低い位置まで下がるようになりました。実は以前、高齢者や足の不自由な患者さんに付き添っている看護師さんから、もっと寝台下がらないの?という声を聞いたことがあります。今回の寝台では全くそれがないですね。初めてフットスイッチを踏んだ時は、どこまで寝台が下がるんだろうという感覚になりました。高齢者や車椅子の方に特に優しく、より安全に寝台に移動していただいています。」
スループットの向上につながっています
橋本技師「新型寝台ではスキャンレンジが2mと長くなったので、ポジショニング位置をあまり気にせず撮影できています。以前は胸からお腹の撮影では、寝台の下の方にポジショニングする必要がありましたが、CT 7500ではそれが無いですね。寝台に患者さんを寝かせて、中心線とゼロ点のみ合わせるだけです。スキャンレンジを気にせず位置決め撮影ができるので、スループットが良くなりました。また、ヘッドホルダも新しくなって、寝台の上に置くタイプになりました。当院では頭部撮影はヘッドファースト、体幹部はフットファーストで行っていますので、検査が立て続けに行われる場合には、このヘッドホルダの脱着が手間に感じることがありましたが、CT 7500のヘッドホルダは置き型なので、その手間がなくスループットの向上につながっています。」
進化したハードウェア
(左上:開口径80cm、中央上:寝台の収納、右上:ヘッドホルダ、下:新型寝台)
実際に撮影を見た方は、口をそろえて“速い!”と言っていますね
橋本技師「本当に速いですね。秒間あたり約40cmの撮影ができます。胸部から足先までを想定した1,400mmほどの撮影でも4秒未満で撮影できます。実際に撮影を見た方は口をそろえて“速い!”と言っていますね。特に高速撮影は上行大動脈に病気のある患者さんで活用していますが、バルサルバ洞までしっかり見えることが多いです。」
山崎副技師長「よく撮影する750mmの範囲は2秒未満で撮影できますよね。高速撮影を用いると、下肢造影のTBT法が患者さんを選ばずに容易にできたり、多時相撮影の幅が広がったり、心電図同期無しでも冠動脈や上行大動脈がクリアに観察できるなど、多くの可能性があると感じています。」
再撮影を回避することで被ばくの低減ができ、そしてブレを抑えることもできる
山崎副技師長「はい、経験したことがあります。息止めができなかった患者さんでも高速撮影を用いることで大きな乱れはなく、全体的にクリアな画像を取得することができました。どうしても今までは呼吸のブレや動きの影響を感じることが多くありまして、必要であれば再撮影をする場合がありました。CT 7500だとそれを事前に察知して高速撮影の設定をすることで回避できます。再撮影を回避することで被ばくの低減ができ、さらにブレを抑えることもできるので臨床的にも非常に有用ですね。」
Spectralデータの取得にはチェックボックスにチェックを入れるだけ
橋本技師「特に無かったですね。検査の手順や撮影は今までとなんら変わりません。そして、一番の魅力はやはりCT 7500で撮影さえすれば後からでもSpectralイメージングが可能ということですね。Spectralデータの取得にはチェックボックスにチェックを入れるだけですし、ハードルなどは感じず普通に使い始めました。」
橋本技師「心臓撮影を行った検査で後から画像を見直すと肺塞栓があることに気づきました。CT値が低かったので、MonoEの低keVを使って肺塞栓の末梢まで評価ができるようにしたことがありました。」
山崎副技師長「肺塞栓の治療後のフォローアップで撮影したとき、通常画像だとかなり改善し、問題ないように見えた症例も、Spectralイメージングを確認するといくつか肺血流が欠損しているところがあったという症例も経験しています。また、造影剤量を減量しながらステントグラフトのエンドリークをMonoEの低keVを使用することで正確に評価できたこともありました。」
高心拍でも気にせず撮影できる
山崎副技師長「PhilipsのCTが心臓に強いということは、以前の装置から経験していました。高心拍でも気にせず撮影できるのがいいところですね。操作の簡便さ、そして最適フェーズを探すのが難しくないことが重要かと思っています。当院はβブロッカーを使用せず、外来で医師が必要と判断すれば当日撮影、結果説明も行っています。多いときには、1時間に心臓検査を5-6件行うこともあります。」
山崎副技師長「最終的なツールを手にした感じですね。心臓に強いPhilipsのCTでも、完全に静止した画像が取得できない場合はもちろんあります。そんなときにPrecise Cardiacを最終的に使うことで、画質が大きく改善したというケースがありますので、とても助かっています。」
All-in-OneのCT
橋本技師「従来のPhilips CTのいいところはそのままで、心臓に強くて、さらにこうなったらいいなと思っていたことが実現して、検出器の幅も広がって、そしてSpectralイメージングも常に使える、いいところが積み重なった装置ですよね。ひとことで言うと、そうですね、All-in-OneのCTですね。」
CT-7500‐千葉西総合病院導入事例